当事務所についてAbout

吉中求実事務所は、特定行政書士としてキャリア20年の女性行政書士が皆様の「困った」を解決する行政書士事務所です。

  1. ごあいさつ

    クライアント様と行政機関に
    信頼されて20年

  2. 事務所のご案内

    地下鉄丸ノ内線四谷三丁目駅300m

酒類販売許可申請

お酒の免許について

免許が必要なとき

酒税法上、酒類販売業免許が必要なケースは、次の3種類です。

1.酒類の販売業
2.酒類の販売の代理業
3.酒類の販売の媒介業

それでは、上記3つの免許を詳しく説明します。

1.酒類の販売業免許

自ら酒類を販売する際に必要な免許です。このホームページをご覧になっている方は、ほぼ全員が酒類の販売業免許を必要としていると思われます。

酒税法上、酒類とは下記の表のとおり分類されています。ここで注意すべきなのは、みりんが酒類に含まれている点です。みりんをお酒であると認識せずに販売すると、酒税法上の罰則に該当しますので、ご注意ください。

2.酒類の販売の代理業免許

酒類を販売するAさんと酒類を購入するBさんの間の取引を継続的に代理するための免許です。

3.酒類の販売業の媒介業免許

酒類を販売するAさんと酒類を購入するBさん間の取引が成立するための補助行為を行うための免許です。補助行為とは、取引の相手方の紹介、意思の伝達又は取引内容の折衝等をさします。

具体例として、お酒の通信販売業者が受注の電話を秘書代行センターに委託する際、秘書代行センターには酒類媒介業免許が必要です。

 

種類 品目 具体例
清酒 米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの。
米、水及び清酒かす、米こうじその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの。
合成清酒 アルコール・しょうちゅう・ブドウ糖等を原料として製造した酒類で、その香味、色沢その他の性状が清酒に類似するもの。
しょうちゅう 連続式蒸留しょうちゅう アルコール含有物を連続式蒸留機で蒸留したものでアルコール分36度未満のもの。
単式蒸留しょうちゅう アルコール含有物を上記以外の蒸留機で蒸留したものでアルコール分45度以下のもの。
みりん 米及び米こうじにしようちゆう又はアルコールを加えて、こしたもの。
米・米こうじにしょうちゅう又はアルコール・その他政令で定める物品を加えてこしたもの。
みりんにしようちゆう又はアルコールを加えたもの
みりんにみりんかすを加えて、こしたもの。
ビール 麦芽・ホップ・水を原料として発酵させたもの
麦芽、ホップ、水及び麦その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもの。
果実酒類 果実酒 果実を原料として発酵させたもの。
果実又は果実及び水に糖類を加えて発酵させたもの
上記に酒類に糖類を加えて発酵させたもの。
上記にブランデー、アルコール、スピリッツ又は糖類、香味料、色素若しくは水を加えたもの。
甘味果実酒 果実酒以外の果実酒類
ウイスキー類 ウイスキー 発芽させた穀類及び水を原料として糖化させて、発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの。
発芽させた穀類及び水によつて穀類を糖化させて、発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの。
酒類にアルコール、スピリッツ、香味料、色素又は水を加えたもの。
果実若しくは果実及び水を原料として発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの又は果実酒を蒸留したもの。
ブランデー ウイスキー以外のウイスキー類。
スピリッツ類 スピリッツ 清酒からウイスキー類までのいずれにも該当しない酒類でエキス分が2度未満のもの。
原料用アルコール アルコール含有物を蒸留したものでアルコール分45度を超えるもの。
リキュール類 酒類と糖類等を原料とした酒類でエキス分が2度以上のもの。
雑酒 発泡酒 麦芽又は麦を原料の一部とした酒類で発泡性を有する雑酒。
粉末酒 溶解してアルコール分1度以上の飲料とすることができる粉末状のもの。
その他の雑酒 発泡酒及び粉末酒以外の雑酒。

取得するための条件

一般酒類小売業免許を取得するには、4つの条件(人的要件、場所的要件、経営基礎的要件、需給調整要件)を満たしていることが必要です。

人的要件  人的要件をクリアするには、①~④の4つのケースがあります。

①免許を受けている酒類メーカーか販売業者に引き続き3年以上従事した場合

②調味食品等の販売業を3年以上継続して営業している場合

③ ①と②の業務を合算して3年以上である場合

要するに、酒類もしくは調味料の販売業を合計して3年以上従事、営業していればOKということです。

④酒や調味食品以外の経営経験がある方が、酒類販売管理研修を受講した場合

①~③のケースでは酒類又は調味食品の販売経験が必要ですが、これらの経験がなくても、④のケース(酒類他の販売経験があり、研修を受講する)に当てはまれば、免許を取得することができます。

場所的要件  販売行為が他の営業主体の営業と明確に区分されている必要があります。

例えば、グループ会社等で1室を共有して使っている場合、場所的要件をクリアーすることができません。
このような場合は、パーティションで区分する、従業員を兼任させない等の工夫が必要です。

販売場が酒類の製造場、酒類の販売場、酒場、旅館、料理店等と同一の場所でないことが必要です。

具体例として、レストランと酒類の販売場は別である必要があります。

よくご相談いただくのは、レストランでお客様に提供した酒類を、お土産用にお客様に物販したいというケースです。このような場合は、レストランと酒類の物販スペースを明確に区分し、レジもそれぞれに用意する必要があります。

経営基礎的要件 ①国税・地方税の滞納をしていないこと。

国税の滞納がないことは、酒類の免許申請先は税務署ですので、審査の段階で税務署が調査します。また、地方税については、本店が東京であれば都税事務所、東京以外であれば県税及び市役所が発行する納税証明書が必要です。

②直近の決算が債務超過でないこと。

直近3期の決算が資本金の2割を超える赤字ではないこと。

需給調整要件 免許の申請者が酒場、旅館、レストラン等酒類を取り扱う接客業者でないことが必要です。

なお、レストランを経営する法人であっても、レストランと酒類物販の①仕入先 ②保管場所 ③販売場 ④代金の決済を明確に区分することにより、免許が付与されるケースがあります。

酒類販売管理研修

酒類販売管理研修とは、酒類の販売業務に関する法令に係る研修です。酒類販売管理研修を受講すべきケースは2つあります。

[   ①酒類販売管理者を設置した場合,   ②人的要件をクリアーすべき場合   ]

①    酒類販売管理者を設置した場合

酒類販売管理者(以下、管理者と略)とは、お酒の販売行為の責任者です。お酒の免許を取得したら、管理者を選任する必要があります。お酒の免許場所には、常勤の管理者を配置する必要があり、酒類販売業者は、管理者酒類販売管理研修を受講させるように努めることが義務づけられています。

酒類販売管理者研修は、管理者が、未成年者と思われる方に対する年齢確認の実施や酒類の陳列場所における表示など、酒類の販売業務を行うに当たって遵守すべき法令に関する事項のほか、アルコール飲料としての酒類の特性や商品知識等を修得することを目的として実施されます。

 

②    人的要件をクリアーすべき場合

酒類の免許を取得するには、人的要件をクリアーする必要があります。(原則的に三年の経験が必要となります。)
お酒や調味食品の販売業の経験があればよいのですが、経験がない場合は、その他の業種での経営経験と酒類販売管理研修の受講により、人的要件がクリアーされることになります。
直接的にお酒や調味食品の販売業の経験がなくても、その他の業種での経営経験があり、酒類の特性を学べば、酒類販売業を営む能力があると判断されるためです。

なお、研修はインターネットで申し込めるものもあります。以下を、ご参照ください。

東京小売酒販組合

一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会

日本チェーンストア協会

一般社団法人日本ボランタリーチェーン協会

一般社団法人新日本スーパーマーケット協会

全国小売酒販組合中央会

酒税

酒税とは、酒税法に基づき、1.酒類製造者又は2.酒類輸入業者に課せられる税金です。酒類を販売することによって特別な税金を支払う必要はありません

酒類は品目毎に税率が異なっており、酒類の数量(1キロあたり)で課税する従量課税方式です。

発泡酒、連続式蒸留しょうちゅう、単式蒸留しょうちゅう、ウイスキー、ブランデー、スピリッツ、甘味果実酒、雑酒に関しては、アルコール度数によって税率が異なります。

一般に、アルコール度数が高いほど、税率は高くなります。

ビールや果実酒は、アルコール分にかかわらず一定の税金が課されます。お酒の品目に関する詳しい税率は、以下をご覧ください。

(2017/6/2現在)

アルコール分1度当たりの加算額
発泡性酒類 220,000円
  発泡酒(麦芽比率25~50%未満) 178,125円
〃(麦芽比率25%未満) 134,250円
その他の発泡性酒類(ホップ等を原料としたもの(一定のものを除く。)を除く。) 80,000円
醸造酒類 140,000円
  清酒 120,000円
果実酒 80,000円
蒸留酒類 (アルコール分21度未満)
200,000円
(アルコール分21度以上)
10,000円
  ウイスキー・ブランデー・スピリッツ (アルコール分38度未満)
370,000円
(アルコール分38度以上)
10,000円
混成酒類 (アルコール分21度未満)
220,000円
(アルコール分21度以上)
11,000円
  合成清酒 100,000円
みりん・雑酒(みりん類似) 20,000円
甘味果実酒・リキュール (アルコール分13度未満)
120,000円
(アルコール分13度以上)
10,000円
粉末酒 390,000円

(備考)

1.発泡性酒類・・・ビール、発泡酒、その他の発泡性酒類(ビール及び発泡酒以外の酒類のうちアルコール分10度未満で発泡性を有するもの)

2.醸造酒類・・・・清酒、果実酒、その他の醸造酒(その他の発泡性酒類を除く。)

3.蒸留酒類・・・・連続式蒸留しょうちゅう、単式蒸留しょうちゅう、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコール、スピリッツ(その他の発泡性酒類を除く。)

4.混成酒類・・・・合成清酒、みりん、甘味果実酒、リキュール、粉末酒、雑酒(その他の発泡性酒類を除く。)

関税

■  お酒の輸入時の関税

お酒の免許の交付を受けて、お酒を自社輸入する場合は、酒税の他、関税を支払う必要があります。関税は、酒税とともに、税関に納めます。関税は輸入統計品目表によって課税し、酒税は品目によって課税されます。お酒の関税率は、参考までに以下をご参照ください。

http://www.customs.go.jp/tariff/2014_4/data/j_22.htm

おそらくどれに該当するのかがハテナ?な場合が大多数ではないでしょうか?では、この関税を知るための対策を記載します。

■  課税時の品目の決定

お酒の輸入時の関税及び酒税の品目の決定は、どのようにして行われるのでしょうか。

課税は品目によって行われるので、品目の決定は慎重に行われなければなりません。例えば、一言で「ワイン」と言っても、スパークリングワインかシェリーによっても、関税率は異なります。特に、自社輸入する際は、国内で流通されていないお酒であることがほとんどですから、他の類似品を参照にすることはできません。

お酒の輸入時の関税及び酒税の決定は、税関が行います。お酒の輸入者は、税関に対して「事前教議制度」という手続きを行うことができます。事前協議制度を行うと、お酒を輸入する際の関税分類や関税率を原則として文書で回答を受けることができます。

ただ、輸入者から申請した事前協議書に対する回答書の内容は、3年間は輸入申告の審査の際に「尊重」されますが、あくまで「尊重」されるだけなので、実際の輸入時にその他の品目に決定されることがありえるということです。口頭やメールによる事前教示の照会も可能ですが、輸入申告の審査の際に「尊重」される取扱いは行われないので、文書での照会をするのが良いです。

お酒の輸出証明書

■ お酒の輸出に必要な免許

和食がユネスコ無形文化遺産登録され、日本のお酒は世界全国で楽しまれています。それに伴い、清酒や焼酎等の日本のお酒を海外へ輸出したい方が増えています。お酒を輸出する際には、販売方法と販売先により、次のような免許が必要です。販路を拡大するためにも、可能な限り全ての免許を取得するのが望ましいです。

a)輸出卸売業免許・・・海外のお酒の販売業者(お酒の販売業免許取得業者)にお酒を輸出販売する場合

b)一般酒類小売業免許・・・海外の商社を通さず、海外のレストランにお酒を直販する場合

c)通信販売酒類小売業免許・・・海外の一般消費者やレストランに、インターネット等を使ってお酒を販売する場合

■ お酒の輸出証明書

さて、上記の免許を取得して実際にお酒を輸出する際、国によっては、国税局が発行する証明書を添付することが求められるケースがあります。理由は、福島第一原子力発電所の事故の影響です。

国税局が発行する証明書を求めている国は、以下のとおりです。

EU 韓国 マレーシア タイ、中国、ブラジル、仏領ポリネシア、モロッコ、エジプト、ブルネイ、ドバイ、アブダビ、ロシア

日本のお酒の需要が高い中国や韓国への輸出に証明書が求められています。なお、お酒に係る輸出証明書の発行の多い国を順番に並べると、次のとおりです。

第1位:中国 7,202件

第2位:韓国 6,353件

第3位:タイ 1,049件

国税庁は、日本のお酒の輸出を後押しするため、平成24年5月15日以降、証明書を発行してもらうための書類の軽減措置をとりました。

ただし、お酒の輸出証明書の申請は輸出先国毎に異なっており、添付資料も国によって様々です。お酒をスムーズに輸出するためにも、事前に入念な調査と準備が必要です。